news

top > news

お知らせ

2012年2月10日金曜日

植物とマグネシウム(その2)

前回、光合成の働きを助けるマグネシウムのお話をしましたが、
実際のところ葉に含まれるマグネシウムが葉緑素の成分として働く量は約10%です。
マグネシウムはその他にも植物に対して重要な役割を果たしています。

マグネシウムは土壌中に存在する「りん酸」の吸収を助ける働きがあるのです。

「りん酸」は三大栄養素のひとつで、植物中の核酸や酵素の構成成分であります。
植物に対して以下のような働きをもたらします。

1)作物の生長を助ける
2)発芽力の促進
3)根、茎、葉の数を増やす
4)作物の収量を増やす

しかし、りん酸は遅効性の栄養源でじっくり効いてくる肥料です。
さらに植物の吸収する量は施肥した量の約10%と云われています。

そこで、マグネシウムがりん酸を吸収させやすくする橋渡しの役割を果たします。

また、この他にも苦土が植物に吸収されると、根から発生する根酸(クエン酸)の量が増え、
りん酸の吸収を助けるといった報告例もあります。

このようにマグネシウムがりん酸の吸収を助けるわけですが、
苦土を多く施肥するとりん酸がより多く吸収されるということはなく、逆にカルシウムやカリウムの吸収を阻害し植物に対して悪影響を及ぼします。
何事もバランスが重要とということです。

次回は植物内酵素の活性化に及ぼすマグネシウムの働きについてお話します。